はじめに
Xamarin for Visual Studioを利用するにあたって、認証プロキシ環境では以下の二つの大きな壁が存在します。
- Visual StudioインストーラからAndroid SDKがインストールできない
- Xamarin.Formsのプロジェクトがビルドできない
本エントリーでは、認証プロキシ環境で上記の二つの壁をクリアし、Xamarin for Visual Studioライフを送れるよう環境構築することを目的とします。
- はじめに
- 前提条件
- 手順概略
- Fiddlerのセットアップ
- Visual Studioのインストール
- Android SDKの個別インストールとVisual Studioとの紐づけ
- Xamarin.Formsプロジェクトを作成し、ビルドを実行
- さいごに
前提条件
認証プロキシの問題を回避するため、Fiddlerを利用します。
Fiddlerというと、とっつきにくいイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、誰でもできる簡単手順を図解しますので、ぜひ試してみてください。
手順概略
以下の手順で進めていきます。
- Fiddlerのセットアップ
- Visual Studioのインストール
- Android SDKの個別インストールとVisual Studioとの紐づけ
- Xamarin.Formsプロジェクトを作成し、ビルドを実行
なお、場合によっては3.は不要なケースもあります。
2.のインストール完了時に、Android SDKのインストールエラーが発生していた場合のみ、3.を実施してください。
それでは、張り切って行ってみましょう~。
Fiddlerのセットアップ
まずはFiddlerをセットアップし、認証プロキシ環境で、認証プロキシに未対応なアプリケーションが動作する環境を作成します。
以下のリンク先の記事にしたがって、セットアップしてください。
なお、セットアップの完了後、Fiddlerは起動したままにしておいてください。
Visual Studioのインストール
Visual Studio with Update2 をインストールします。
このとき、Webインストーラを選んでもかまいませんが、できればISO形式の方が余計なリスクを抑えられるかと思います。
MSDNか、以下のサイトからダウンロードが可能です。
https://www.visualstudio.com/downloads/download-visual-studio-vs
インストーラが起動したら、カスタムから、必要なコンポーネントを選択してインストールします。
このとき、最低限以下を選択してください。(Xamarin.Forms向けの開発はする前提です)
- クロスプラットフォーム モバイル開発
なお上記のうち、「Android 用 Microsoft Visual Studio エミュレーター (2016年1月)」に関しては、実機のみで開発予定であれば不要です。
また、上記エミュレーター以外のエミュレーターを利用する予定の場合も、同様に不要です。
また、UWPアプリケーションも開発する予定の方は、以下も選択してください。
Windows 8.1やWindows Phone 8.0/8.1向けの開発を予定している方は、さらに追加で以下を選択してください。
- Windows 8.1 および Windows Phone 8.0/8.1 ツール以下すべて
必要なコンポーネントの選択が完了したら、インストールを開始してください。
なお、それなりの時間がかかります。
インストールが終わったら次のステップへ進みます。
Fiddlerはまだ起動したままにしてください。
Android SDKの個別インストールとVisual Studioとの紐づけ
Visual Studioのインストール時にAndroid SDKのインストールが失敗していなかった場合は、本章はスキップして次へするめて下さい。
本章では、Android SDKのインストールに失敗した場合に、手動でインストールして紐づける方法を説明します。
詳細な手順は以下のリンク先を参照してください。
設定が終わったら次のステップへ進みます。 Fiddlerはまだ起動したままです。
Xamarin.Formsプロジェクトを作成し、ビルドを実行
Visual Studioを起動し、新規プロジェクトでXamarin.Formsのプロジェクトを作成します。
上記のように、Cross-Platformの下の、Xamarin.Formsのプロジェクトを選択して作成してください。
作成が終わったらビルドを実行し、ビルドが正常終了したらすべての手順は終了です。
ここで、Fiddlerを終了してください。
なお、次回以降のビルド時はFiddlerの起動は不要です。
Xamarin.Formsの初回実行時に必要コンポーネントのダウンロードが発生するために必要な措置でした。
したがって、なんらかのバージョンアップがあった場合、再度Fiddlerが必要になるケースは考えられます。
さいごに
本当は、Fiddlerを使わないで済む方式があれば、そうしたかったのですが、ずいぶん試行錯誤しましたがいい方法が見つかりませんでした。。。
何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お知らせいただけると助かります。
また、何かもっと良い解決策が見つかりましたら修正したいと思います。
それでは良いXamarinライフを!