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ITエンジニア向けワークデスクの選び方

コロナ禍において、自宅でリモートワークをする人が増え、自宅の作業環境を良くしたいと思う人が増えているのではないかと思います。かくいう私も悩みまくった結果、最近やっと作業環境が落ち着いてすごく快適になりました。

作業環境を更新するにあたって、色々調べたので、せっかくならということで文書化して共有したいと思います。

ワークデスクに悩んでいる人の一助になればと思います。

おことわり

  • 居住場所や購入時期に「できるだけ」依存しない形でまとめました
  • コスパのため、天板と足を別々に購入してねじ止めする、くらいの手間はガンバル前提
  • 高級品はご自分で選びましょう。選ぶのも楽しみのうち!
  • ここで紹介した情報より「おしゃれ」だったりコスパが良かったりするものは、多分いっぱいあります
  • なので、ここで紹介している「以上(含む)」を探すと良いんじゃないかと思います

想定レイアウト

  • 27インチ ディスプレイ × 2
  • 13インチ ノートPC
  • 外付けキーボード
  • マウス
  • +α

これらを140cm * 60cmのデスクに配置した場合、つぎのようなイメージになります。

デスクへの要求仕様

必須要件

  • 天板:140cm * 60cm以上
  • 高さ:身長×0.433-2~4cm前後に調整可能なもの

前述のレイアウトを見ていただけるとわかりますが、デュアルディスプレイ+ノートPCという組み合わせの場合、幅は140cmは必要です。

足元にデスクトップを配置したり、ノートを正面に配置してノートのキーボード使う場合は、120cm * 60cmでつぎのようなイメージになります。

こちらのレイアウトにしたい人は-20cmして読み替えてください。

奥行について、おしゃれデスクで奥行きが40~45cmくらいのものがありますが、ディスプレイまでの距離が近くなりすぎるので、長時間利用する場合は避けるべきです。目の負担が大きくなります。

またデスクの高さは非常に重要です。高さが異なると、キーボードのキーの重さが違って感じるくらい差があります。

ベストな高さは諸説ありますが下記のいずれかが良く取り上げられる計算式です。

  1. 机の高さ=身長 ×(0.183+0.25) - 2
  2. 机の高さ=身長 ×(1÷6+0.25)

自分自身にあてはめると、1の式の方がしっくりくるため本稿では1を採用しています。ご自身の値は、下記のサイトで計算してみてください。

なおキーボード操作時は、パームレストを置く想定でさらに2~3cm下げれるものを選ぶと、しっくりする位置に調整が可能だと考えています。

そういった理由から、高さの調整機能は必須だと考えています。

推奨要件

  • 天板:160cm * 60cm以上
  • 昇降式
  • メモリ機能付き

ディスプレイは大型化の一歩をたどっていますし、デスクは長く使うものなので、部屋と予算に余裕があるのであれば、幅は160cm以上を選ぶことを「強く」お勧めします。160cmあれば34インチのウルトラワイドモニター+サブディスプレイをおいても余裕があります。

またITエンジニアで在宅で仕事をしていると、一日中座りっぱなしということが多いかと思います。通勤もなくなり座りっぱなしは、健康リスクが非常に高いものになります。そのためスタンディングでの仕事も視野に入れて、昇降式のものがおすすめです。

スタンディングは、生産性の向上も見込めるという研究結果もあります。

スタンディングデスクを購入する場合、メモリ機能付きのものを強くお勧めします。

というのは、高さ調整中にコーヒーを入れに・・・みたいな便利さもあるのですが、上げ下げのときにちょうどいい高さに毎回ピタっと合わせるのは結構難しいという理由もあります。

高さにこだわるからには、やはりメモリー機能はほしいです。

昇降式デスクの選び方

昇降式を購入する場合、脚と天板は別々に買うと大幅に安くなります。セットの天板が高すぎる・・・

このため、つぎのような順で選ぶと決めやすいと思います。

  1. 昇降方式を選ぶ
  2. 天板を選ぶ
  3. 脚を選ぶ

昇降方式を決めると最低予算が決まり、天板の色などに合わせて脚を選ぶのが良いと思います。

昇降方式の選び方

昇降方式には、電動・手動・ガス圧の3種類があります。いずれの方式を選ぶべきでしょうか?

結論から言うと、つぎのように選択してください。

  • ガス圧は避ける
  • 基本は電動
  • 身長が167cm以上で、下表の電動との差額が出せないが、どうしても昇降デスクが欲しい人のみが手動
身長 手動 電動 差額
167cm~176cm ¥36,290 ¥52,277 ¥15,987
176cm~ ¥23,886 ¥31,718 ¥7,832

仕組みによって価格に差がありますが、身長別の、おおよその目安が下表のとおりとなります。

ガス圧式は避ける理由は以下のとおりです。

  • 毎回ちょうど良い位置に合わせるのが難しい(手動は回転数で合わせられる)
  • 手動式に対してコストメリットがほぼない
  • 昇降時の耐荷重が10kg程度で、デュアルディスプレイ+αは重量オーバー
  • 上げ下げに案外力が必要

手動は面倒ですが高さを合わせやすかったり、耐荷重に余裕はあるため、予算次第では選択の候補にはいります・・・が、正直に言えば、少し貯めて電動を買うべきだと思います。

なお、詳細な情報をスプレッドシートで公開してるのでよかったらご覧ください。

天板の選び方

天板単独で購入できて、コストと品質のバランスのよいものをいくつかピックアップしてみました。このあたりから、コストや好みで選ぶと良いと思います。

販売元 製品名 奥行 厚さ 価格 送料
ニトリ プレフェ 140 59 3 ¥4,064 ¥2,200
IKEA BEKANT 160 80 1.6 ¥14,990 ¥5,300
KANADEMONO ラバーウッド集成材など 100~180 45~80 2.5 ¥29,800 ¥0
マルトクショップ ゴム集成材 160 60 3 ¥19,480 ¥3,300
マルトクショップ アカシア集成材 180 80 3 ¥34,790 ¥1,100

ニトリのプレフェがダントツで安上がりですが、メラミン天板のため品質は価格相応です。安く仕上げたいならこれ。

IKEAのBEKANTは幅が160cmあって、オーク材の突板といって表面は本物の木なので私は結構好きです。ただ送料が高いので、自分で取りに行ける人には良いかもしれません。

KANADEDMONOとマルトクショップは無垢材の集成材で、木の質感が感じられる高級感あるデスクに仕上げられると思います。

KANADEMONOはサイズに関係なく定額なので、180 * 80みたいな広い天板を買う場合はコストメリットもありますし、手間もかからないので良いです。

マルトクショップは木材屋さんで、いろんな板を細かく指定して注文できます。上記はオイルの裏面塗り捨てで「塗り」までしてもらう金額が含まれています。

自分で塗れば5,000円程度は安くあげられるかもしれませんが・・・その値段を払う価値はある作業だと思います。私は自分で塗ってみて思い知りました。その話はまたどこかで。

なお大型ディスプレイをアームで固定したい場合は、3cm程度の厚みはあった方が安心かもしれません。

脚の選び方

昇降方式 価格 セール時 送料 身長 脚部
電動 ¥46,013 ¥36,190 145cm以上 Flexispot E7
電動 ¥99,800 - 148cm以上 ダイシン工業 天板付き
電動 ¥34,265 ¥26,950 171cm以上 Flexispot EJ2
電動 ¥25,454 ¥20,020 176cm以上 Flexispot EF1
手動 ¥22,000 - ¥500 166cm以上 IKEA TROTTEN
手動 ¥17,622 ¥13,860 176cm以上 Flexispot H1

身長にあったものを選びましょう。あまり選択肢はありません。

ダイシン工業のものだけ値段が高いですが、スマホ連携機能など変わった機能があります。

Flexispotの価格は、基本的に毎月11日の11%Offセールの価格です。

またFlexispotはこれまでだと年に何度か20~30%Offのセールを行ってきました。

2021年は5月、9月、10月、11月、12月にあったので、セールを待って安く買って、その分を天板に回すのが個人的にお勧めです。

非昇降デスクの選び方

長時間作業するには、高さがしっかり体に合っているものを選ぶ必要がありますが、下記の条件を満たす入手性の良いものがあまりありません・・・

  • 140cm * 60cm以上
  • 高さが調整可能
  • 調整幅が1cm以下

この条件をみたす、コスパの良いものがこちら。

推奨最低身長 脚部 脚部価格 天板 天板価格 送料 合計 最低高 奥行
151 IKEA OLOV 4,000 IKEA LAGKAPTEN 3,990 ¥5,300 ¥13,290 63.5 140 60
155 IKEA BEKANT 24,990 - ¥5,300 ¥30,290 65 140 80
155 IKEA BEKANT 26,990 - ¥5,300 ¥32,290 65 160 80

IKEAのOLOVという脚に、好みの天板を選ぶのがコスパが良いと思います。

BEKANTはちょっと高いけどかっこいいかな?リンクのもの以外にもIKEAにはいくつかあるので、見てみてください。

定番商品でIKEA並みのコスパの調整可能な脚やデスクって、ほとんど無い気がします。

これら以上のものを買うなら昇降デスク選んだ方が良いのでは?好みの問題なら別ですけど。

さいごに

という訳で、去年から今年にかけて気合い入れて調べてきた内容をまとめてみました。

もちろん、ここの情報がすべてではありませんが、デスク選びの一助にはなると信じています。

もっとよい情報があればぜひ教えてください!