nuits.jp blog

C#, Xamarin, WPFを中心に書いています。Microsoft MVP for Development Technologies。

Essential Phoneが届いたので開封の儀のついでに、Android Pにアップデートしてみた

USのAmazon Prime Dayで格安でEssential Phone入手できました。Essential Phoneは海外版を購入しても技適がちゃんと適用されていることや、デザインやコンセプトに惹かれるものが前々からあったため、これ幸いと購入しました。

当初は8月2日到着予定だったのですが、大幅に前倒しで7月24日に到着したため、さっそく開封し、即Android Pにアップデートしてみました。

Essential Phoneは数少ないAndroid PのBetaテストに参加できる端末なので、開封 > 電源ON > アップデート!な勢いでアップデートしてみました。

事前情報

こちらの記事を参考にさせていただいたのですが、アップデートの適用方法には

  • OTA版:データワイプなしで既存のイメージをアップデートする感じ
  • Fastboot版:データワイプしてまっさらな環境をインストールする感じ

の二つがあるそうです。Fastboot版はWiFiが利用できないという恐ろしいことが書かれていましたが、記事が書かれたときはEssential Phone Android PのおそらくDeveloper Previewの時期で、現在はBeta2がリリースされています。リリースノートを見てみると、Developer Previewの1と2の双方の不具合に

  • W-Fi Hotspot does not stay on

と、あります。そしてBetaにはありません。

そろそろAndroid Pもリリース間近ということだし、こんな大きなバグ残ってないだろうし、実際残ってるとは書いてないし(直ったとも書いてないがな!)きっとFastboot版でも行けるっしょ(根拠薄弱)!ということでFastboot版で行ってみました。

結論から言うと、Fastboot版でちゃんとWiFiもつながってるため(なんか初期化時にWiFiの認証2回させられたのが、そこはかとなく気になりますけど)きっとおそらく大丈夫だと思います。

というわけで、いかに簡単に手順をまとめておきます。

前準備

とりあえず、以下のサイトからBetaテストの参加手続きを行います。 https://www.essential.com/developer/developer-preview

必要な情報を入力し、情報送信後のリンク先でFastboot版のイメージをダウンロードしておきましょう。

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端末の事前準備

端末上で、つぎの3つの設定変更を行う必要があります。

  1. 開発者モードの有効化
  2. OEM Unlockingの有効化
  3. USB Debuggingの有効化

を行います。

開発者モードの有効化は、設定画面から「System 」>「About phone」を開き、一番下の「Build number」を7回ほど連打すると有効になります。

その後、一つ画面を戻ると、設定画面に開発者モードの設定項目が追加されるので、その中で2.3.を実施すれば準備は完了です。

ADVとFastboot関連のインストール

最近、Android SDKの単独インストーラーがGoogleから提供されなくなってしまいました。。。

そのため、ADVなど諸々をインストールするには、Android StudioかVisual Studioをインストールする必要があります。いずれでも構いませんが、以下を合わせてインストールすることを忘れないようにしてください。

  • Android SDK Platform-Tools
  • Google USB Driver

デフォルトでは「%USERPROFILE%\AppData\Local\Android\Sdk\platform-tools」に必要なものがインストールされますので、そのフォルダをコマンドプロンプトで開いておいてください。

Fastboot modeの起動

それでは端末を再起動し、起動時にボリュームの下ボタンを押下したまま起動してください。黒い画面が表示されて、中にFastboot的なことが書かれているはずです。

その画面がFastboot画面です。今後、何度も開くことになりますので忘れないようにしましょう。

ここで、Fastboot画面につながるドライバが正しくインストールされているか確認します。

コマンドプロンプトで「%USERPROFILE%\AppData\Local\Android\Sdk\platform-tools」あたりに移動して、次のコマンドを実行します。

> fastboot devices
PM1LHMAxxxxxxxxxxxxx        fastboot

実行した結果、接続端末情報が見えればOKです。見えていない場合、ドライバをインストールする必要があります。

デバイスマネージャーを開き、そこで正しく認識されていないデバイスがあるはずです(多分「Mata?」みたいに出ているでしょう)。そこから手動でドライバを格納場所を指定してインストールします。詳細はこちらのブログを参照ください。

qiita.com

格納場所はデフォルトであれば「%USERPROFILE%\AppData\Local\Android\Sdk\extras\google\usb_driver」あたりにインストールされています。

インストールするドライバーはリンク先と異なり「Android Bootloader Interface」を選択します。名前的にCompositeでも行けそうな気がしますが、試していません。これをインストールして、再度「fastboot devices」をコマンドプロンプトから実行すれば、接続端末が見て取れるでしょう。

Bootloaderのアンロック

続いて、イメージを焼くため、Bootloaderをアンロックします。次の手続きを実施してください。

  1. Fastboot modeでPCに端末をUSBでつなぎ、コマンドプロンプトから「fastboot flashing unlock」を実行する
  2. 端末にアンロックしてもよいかどうか確認がでるので、ボリュームボタンの上下で「Yes」を選択し、電源ボタンを押下する
  3. 実行後、再起動されるが再度Fastboot modeへ入るため、先同時にボリュームの下ボタンを押下するのを忘れないこと
  4. Fastboot modeが起動したら、次はコマンドプロンプトか「fastboot flashing unlock_critical」を実行する
  5. 再び確認画面が表示されるので「Yes」を選択し、再起動されるのでFastboot modeへ入り直す

これでアンロック完了です。

Android Pのイメージを焼く

では先ほどダウンロードした「PH1-Images-PPR1.180610.030.zip」を展開してください。中に「flashall.bat」がありますので、コマンドプロンプトでそのパスを開きましょう。fastbootコマンドへパスが通っている必要があります。念のため「fastboot devices」で正常に接続できているか確認しましょう。では早速イメージを焼きます。

  1. 「flashall.bat」を実行する

以上! 焼いたらまたそのままFastboot modeへ入りましょう。うっかりOSを起動して初期設定しても、次の再ロックで設定飛ぶので、私のように涙を見ることになるでしょう。

端末をロックしなおす。

Fastboot modeで再起動しつつ、つぎの二つのコマンドを実施します。

  1. fastboot flashing lock
  2. fastboot flashing lock_critical

これでEssential PhoneへAndroid Pを適用完了です!さあPな世界を堪能しましょう。

あ~眠い。現在2:10。Pに上げるのとこのブログ書くのに必死で、ほとんど触ってません。本末転倒!

以上です!